心理学を学んだ人の就職先

大学・大学院で心理学を学んだ卒業生の就職先は、心理専門職としては、精神病院、児童相談所、精神保健センター、養護施設、リハビリ施設、裁判所、少年院、教育研究所、心の健康センター、大学、専門学校、科学捜査研究所、臨床心理研究所・・・などがあります。
心理学専攻の卒業生が、全てこれらの専門職に就けるわけではありません。学部卒あるいは大学院卒であれば、それだけで就職先の選択肢がある程度確保されるということもあり、一般企業で人事、情報処理、市場調査など、心理学科での学習成果を生かした仕事に就くケースも多く見られます。商品開発部門で、人間の心理分析を活用している例などもあります。

心理学とは関係のない一般行政職、福祉事務職などの公務員、教職員、その他一般企業への就職も多数あります。
心理学を体系的に学んだ者であっても、実際に心理カウンセラーとして就職できる人は限られています。それは、心理カウンセラーの全体としての需要が、まだ少ないという点につきます。
資格がないと仕事ができない、いわゆる免許資格ではないため、国が心理カウンセラーの地位を国家資格として認め、独占業務を定めないから就職事情が良くないのだという意見もありますが、つまるところ、日本の社会構造が心理カウンセラーを多数必要とするほどに成熟していないということなのです。
潜在需要はあるものの、無資格者によるカウンセリングによって、著しい国民の損害や事故につながるケースは少なく、またそれをつかみにくいということもあるでしょう。医者、弁護士、建築士などのように国家が資格を明確に定めて、業務独占を定めなければ、国民の財産や健康を守れないという世界とは、明らかに異なるからです。

それと、心理カウンセラーの本質的な面で、もう一つ大切な考え方ですが、人間としての人生経験が非常に重要だということです。
大人になりたての新米が、心理カウンセラーとして人生の相談にのれますか?子供を育てたことのない人が、育児相談や教育相談にのれますか?ということです。
当然、一定のスキルを身につければカウンセリングはできるでしょう。ですが、来談者の満足・回復につながるかどうかは別問題です。
とりあえずの就職先はまったく別だが、人生経験を積んだ後に心理カウンセラーとして活躍するということは、決して間違っていることではないですし、そのように頑張ってきた諸先輩はたくさんいらっしゃるのです。むしろ、信頼される心理カウンセラーになるにはそのようにすべきなのではという気さえします。
資格を取ったから・・・大学を出たから・・・それだけで心理カウンセラーとしての就職先が確保されるということではないことに注意しましょう。
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