あまり理解されていない心理カウンセラー

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あまり理解されていない心理カウンセラー

 家庭裁判所、少年鑑別所、児童相談所、福祉施設、医療施設などで活躍する心理カウンセラーはわりと馴染があると思います。実際に心の救済が明らかに必要な方への心理ケアは古くから行われてきました。
 これらは、国民が享受できる最低限必要なサービスとして、公共的施設としての役割から提供されている場合が多いといえます。社会的な救済、もしくは医療的な救済と組み合わせたチームケアの中で、心理的なケアが求められており、心理カウンセラーはこの分野で能力を発揮しています。
 これらは、当然必要な支援として社会から受け入れられています。たとえば、障害児童とその親に対する相談や心理ケアは絶対必要であるということは誰もが疑問を持たないはずです。

 ところが、近年注目されてきた教育分野、産業分野、一般分野での心理カウンセラーは、馴染が薄いかもしれません。というのは、心理面での救済が必要であるとの認識が比較的薄い、あるいは、心理面での救済など必要ないとこれまで考えられていた領域だからです。  たとえば、ストレスを抱えた労働者に対する心の支援を企業が経費をかけて行うなどは、経営者側からすると無駄な経費に写っていたわけです。

 しかし、これまで必要と考えられていなかったそれらの領域における心の支援の必要性を、社会は、さまざまな問題を通して、我々に問いかけてきています。
・中高年の自殺者の増加
・少年犯罪の凶悪化
・学級崩壊、教師のモラル破壊
・ドメスティックバイオレンスの増加…
 これらの問題と、心理支援は直結するものではないと思いますが、心の支援を一般人の誰もが気軽に受けやすい世の中になると、これらの問題の減少に少しでも結びつくとの期待が持てるでしょう。
 逆に、ボランティア活動などを含めた心に対する社会的支援が、十分でないにしろある程度根付いているからこそ、ここまでの問題件数で済んでいるとも解釈できます。


 このことからも、心理カウンセラーによる支援体制の充実、地位向上などが期待されているといえます。

 心理カウンセラーという仕事がまだ一般に浸透していない日本で、誰もが気軽に心の相談ができる環境が根付くには、まだ相当の期間が必要でしょう。
 これまでの経済優先・実績主義の社会では、心の問題などは、2の次、3の次・・いや、それを問題視することすらタブーだったのですから・・・。教会に行って懺悔するなどの慣習などなかった日本では、心の悩みを近親者以外に打ち明けるということがなかなか理解されないというのは、いたしかたないことです。

 心理カウンセラーがかなり認知されるようになった最近でも、「心理カウンセラーに相談するのは病にかかった人だけだろう・・・。」「心の相談に乗ってくれると知ってはいても、それを利用しようとは思わない。」むしろ、「そのようなものを利用するのは、愚かなことである・・・」とさえ一部にはいまだに考えられているのです。

 心理カウンセラーの活動や、その成果が数字として表しづらいということもあり、理解が進まない、誤解を受けたまま・・・というのが実態です。心理カウンセラーは社会貢献と同時に、理解の促進、誤解の解消にも努めていく必要があるといえます。


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